児童虐待の現状
虐待を受けてしまう年齢は 小学生までの子どもが8割
小学生までの子どもが8割
入学前の子どもは4割を超えています
自分で助けを求められず、抵抗できない年齢という事がいえます
虐待死が最も多いのは「0歳0ヶ月0日の赤ちゃん」
平成26年度、厚生労働省の専門委員会が公表した検証結果で、
0歳児の占める割合が過去最多の約61%、このうち生後すぐに死亡したケースが半数超だった。
望まない妊娠、出産の悩みから、どうしてよいかわからず、誰にも相談できず一人で出産し虐待死に至ってしまう。
どうしても相談できない限界状態にある親を救い、虐待死を防ぐためには、
もっと広く相談しやすい環境、窓口を広げ、周知徹底していくことが大切といえます。
心理的虐待が4割を超える
虐待とは 身体的虐待だけではありません。
身体的虐待に 言葉による虐待も加わるなど いくつもの虐待が重なって起きてしまうことが多くあります。
身体的虐待 殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、縄などにより一室に拘束するなど
性的虐待 子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る・触らせる、ポルノグラフティの被写体にするなど
ネグレクト 養育をしない、家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、病院に連れて行かないなど
心理的虐待 言葉による脅し、無視、兄弟間での差別扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうなど
虐待者は 実母が最も多く 続いて実父が多い
虐待者は親族である実母、実父が最も多いことは悲しい現実です。
悩みを抱え誰にも相談できない現代の家庭事情が要因の一つかもしれません。
虐待をしてしまう前に 相談して欲しい。
虐待をしてしまう前に 悩みから解放できることを考えて欲しい。
子どもの命を守る為に。
児童相談所 全国共通短縮ダイヤル 189 (お近くの児童相談所へ繋がります)
平成27年7月から
189 の短縮ダイヤルが制定されました。
児童虐待に対する社会的な関心の高まりで、通報や相談が増え
2012年度の愛知県内の児童相談所が対応した児童虐待件数は
3262件となったそうです。
愛知県、名古屋市の取り組み
年間5万件を超える相談がある児童虐待。
2011年10月には名古屋市内で中学生の子が暴行を受けて亡くなりました。
それ以降も、児童虐待で命を失った子どもたちの悲しいニュースが後を絶ちません。
2010年の1年間に愛知県内の児童相談所が対応した児童虐待件数が
1970件と過去最多だったのを受けて、愛知県知事と名古屋市長は、
2011年7月に「児童虐待の根絶に向けた共同アピール」を発表しました。
アピールは地域住民と保護者に向けたもので、
「少しでも気になる子どもがいれば、ためらわず通告してほしい」、
「保護者は1人で悩まず、相談してほしい」と呼びかけています。
国の取り組み
深刻な児童虐待事件が後を絶たず 児童相談所に寄せられる相談件数も増加を続けている現在
社会全体で取り組むべき重要な課題として
法改正、制度改正や関係機関の体制強化など図られています。
◆児童虐待の発生予防
◆早期発見・早期対応
◆子どもの保護・支援・保護者支援の整備強化
◆児童虐待の発生予防
虐待に繋がってしまう 育児の孤立化、育児不安をなくす為
・子育て支援事業の普及・推進・乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)
・養育支援訪問事業・集いの場(地域子育て支援拠点事業)
・虐待防止意識の啓発
・相談しやすい体制の整備
◆早期発見・早期対応
虐待が深刻化する前の早期発見・早期対応には 周辺からの通報や手助けが必要。
・虐待に関する通告の徹底
・児童相談所全国共通ダイヤルの周知
・児童相談所の体制強化(職員の質・量)
・市町村の体制強化(職員の質・量)
・研修やノウハウの共有による専門性の強化
・子どもを守る地域ネットワーク(要保護児童対策地域協議会)による連携
◆子どもの保護・支援、保護者の支援
保護された子どもが再び 保護者の元へ帰り 悲惨な事件になってしまうことへの懸念から
子どもの安全を守るための適切な一時保護を重要とし、保護者への支援も強化された。
子どもを守る為に
・社会的養護体制の質・量ともに拡充が必要
・一時保護所の拡充・混合処遇の改善
・家庭的な養育環境、施設における小規模化の推進
・適切なケアを行うための人員配置基準の引き上げ等の見直し
・自立支援策の拡充
・親権に係る制度の強化・適切な運用
・保護者への支援の強化も必要不可欠
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